http://wired.jp/2014/10/21/navy-self-driving-swarmboats/
米海軍は、自律運転で群行動するボートの技術をテストしている。無人ボート13隻で行われたテストの動画を紹介。
軍艦は、港で補給しているときや、狭い海峡や川を移動しているときに危険な状態になる。狭い場所は操舵が難しく、攻撃にさらされやすいからだ。
2000年にイエメンのアデン港で起きた米艦「コール」襲撃事件は、ミサイル駆逐艦コールが停泊・補給しているときに起きた。小型ボートが艦の左舷に接近し自爆攻撃を行ったこの襲撃では、米国の水兵17人が死亡。全長約154mのコールは左舷に12m四方の亀裂が生じ、港にいる軍艦を保護する必要性が再確認された。
こうした攻撃に対抗するため、米海軍では、小型警備艇で接近戦からの防御を行っている。しかしこれは、水兵が危険な場所にたつということだ。
そこで米海軍研究局(ONR)は、人に代わってその危険な任務に当たることができる小型「群ボート」の技術を開発することになった。
技術名はCARACaS(Control Architecture for Robotic Agent Command and Sensing)。要するに、ほぼあらゆるボートに追加設置が可能な自動操船の技術だ。
ヴァージニア州ニューポートニューズのジェームズ川で8月に行われたテストでは、CARACaS技術を搭載した複合艇(複合型ゴムボート)13隻が「重要な」船を護送し、「敵船」を包囲した。
CARACaS技術を搭載した群ボートシステムでは、人間のオペレーターが、攻撃から保護するのはどの船かをノートパソコンから群ボートに指示すると、行き先や、舵とスロットルのタイミングなどを自ら判断する。人間からの指示は、ほかの船やヘリコプター、さらには現場から遠く離れた場所からでも可能だ。
地球の裏側にいるかもしれない人間の船長と通信ができなくなったボートは、そのまま水上で停止する。
8月のテストでは、群ボートからの発砲は行われなかったが、海軍はそれを可能にする方向で進めている。もっとも、攻撃対象やタイミングの判断を群ボートのロボットに任せることはしないという。
0 件のコメント:
コメントを投稿