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2015年8月23日日曜日

米国で激増するドローンと航空機のニアミス事件

これでドローン規制の重要項目の一つが有人機との接触だったのか。当たり前の話だけど、納得。

http://blogos.com/article/129608/
https://www.washingtonpost.com/world/national-security/faa-records-detail-hundreds-of-close-calls-between-airplanes-and-drones/2015/08/20/5ef812ae-4737-11e5-846d-02792f854297_story.html

8月21日付け、ワシントンポストの一面です。題字下のトップ記事「自分勝手なドローン(rogue drone)が米国の航空域を塞いでいる」は、米連邦航空局(FAA)の内部報告書をすっぱ抜いた堂々たるスクープ記事です。
その内部報告書を元に、ワシントンポストが作成したグラフィックがこれ。全米で、民間航空機、軍用機とドローンとの接近遭遇(ニアミス)が頻発しているという戦慄の事実が迫ります。
とりわけ事件が頻発したのは今月16日の日曜日でした。午前8時51分、白いドローンがロサンゼル国際空港に着陸寸前のJetBlue機の左翼に現れて、パイロットを驚かせます。その5時間後、Allegiant航空が、同じ滑走路に近づいたときに4枚バネのドローンが機体の下を通り抜けました。
ドローンの飛行が厳しく制限されている首都ワシントンD.C.では、セスナ機が、上空の1,500フィート(約450m)付近を飛んでいるドローンを発見し、用心のために米軍機がスクランブル発進しました。
ケンタッキー州ルイビルでは銀色と白色のドローンが訓練飛行中の飛行機に衝突しそうになり、シカゴではユナイテッド航空機が3,500フィート(1,066m)の高度でドローンが通り過ぎたと報告しました。
そんなこんなでこの日は、全米で12の出来事が記録されました。(その全ては上のグラフィク左下のボタン操作で8月16日を選べは分かります)
昨年以前は、こうしたドローンと航空機のニアミスの報告は殆どありませんでした。しかし、急に盛り上がったブームで、規制のない小型ドローンが米国の空にひしめいていて、間一髪の報告が急増しているとのことです。
ところが、FAAは、今年のこうした事件が、いつ、どこで起きたかの詳細は秘密にし、通常は公文書である報告書の公開を拒み、その一方で、「間一髪」の事件がいつ、どこで起きたかだけを目立たたせようとしていた、ということです。
が、ワシントンポストは、数百ページに及ぶ「rogue-drone reports(自分勝手なドローン報告書」を入手するのに成功しました。入手先は、このようなFAAの秘密主義に反対する政府職員からだ、と堂々と書いています。FAAはこの報告書へのコメントを拒否しているそうですが、否定はしてないのですから、本物です。
ワシントンポストの長大な記事は、報告書にあるいろんなケースに言及していますが、そのうちのいくつかを紹介します。
・3月29日、フロリダのWest Palm Beachにあるゴルフ場近くでドローンがホバリングしていて、大統領警護のシークレットサービス(SS)が色めき立ちました。オバマ大統領がゴルフをしていたからです。SSは詳細については語りませんが、そうした状況に対処する手続き、プロトコルがあるそうです。
・2週間後の4月13日の正午過ぎ、白いドローンがホワイトハウス近くを飛行中との報告があり、米軍機がスクランブル発進しました。ドローンはワシントンDCを流れる小川沿いのモールをこえてアーリントン方向に消えたとか。
このふたつの出来事は、1月に広く報じられ、当ブログでも取り上げたホワイトハウス中庭へのドローン墜落事件があっただけに、当局者も神経質になっていることを表しているようです。
・7月31日付けの、国家安全保障省の発表によれば、「2012年以来、500件以上も、許可を受けていないドローンが、軍や政府、インフラなどの重要施設上空をウロウロとしていた」とのことです。
・軍用機も同様の目に遭っています。7月10日、空軍のF15のパイロットは、小型ドローンが50フィート(15m)以内まで接近したと報告。2週間後、海軍のT-45がアリゾナを飛行中、100フィート(30m)下をドローンが飛んでいたと報告しました。
・従来は考えられない高度でも飛んでいます。5月30日、Caribbean航空とJetBlueの乗組員が別々に「ニューヨークのJFK空港の25マイル南東の上空1万2千フィートで、カラーライトを点けたドローンを見た」と報告してきました。
・まだ衝突事故はありませんが、デルタ航空機からは二つの報告が。3月21日、ニューヨークのラガーディア空港で、左翼50フィートのところをドローンが飛んで行き、2 月24日には、反対方面からボーイング757に向かってきてたった100フィート上を飛び去ったそうです。
・もっと恐ろしいケースも。Wisconsin航空の場合は、5月10日、ノースカロライナ州上空5,000フィートで、ドローンが鼻先を通り過ぎたと報告し、別の同航空機は、その9日後、フィラデルフィアの外れあたりで、10フィート以内をドローンが通り過ぎたとか。
・大型航空機より低いところを飛ぶ小型機には、より脅威が高まります。単発機Piper-28のパイロットは6 月20日、コネチカット州上空でドローンを避けるために、激しい左旋回を強いられたとし、セスナ機からは、8月1日、皿洗い機ほどのドローンが50フィートまで近づいたと、報告しています。
エンジンが鳥を吸い込んで不調になった、という話はよく耳にします。それなら、ドローンがエンジンに吸い込まれれば、当然、事故に繋がりかねません。フロントガラスに激突、なんてことも考えたくない事態です。
しかし、Consumer Electronics Association(CEA:全米家電協会)の推定では、人気のドローン、今年は70万台も売れそうだということです。ますますニアミスの危険性は高まります。(ロイターの記事では、CEAは、ロイターに対し、今年は100万台以上売れると述べ、これは去年の倍、一昨年の7倍だとしています)
どう解決するのか。先のJFK、ラガーディアという巨大空港を抱えるニューヨーク州選出のチャールズ・シューマー(Charles Schumer)上院議員(民主)は、「衝突が起きるのは時間の問題だ」とし、上空500フィート以上や、空港や重要な空域での飛行を阻止するテクノロジー(geo-fencingというようです)の搭載を製造会社に義務付ける法律を導入する考えだそうです。
首相官邸にドローンが落下して、2週間も気づかれなかった今年4月の騒ぎ、なんだか、平和ボケニッポンの遠い昔の夢幻のようでもありますが、大丈夫かニッポン?

2015年8月18日火曜日

米議会がドローン規制を検討、有人機との衝突を懸念

http://blogos.com/article/128660/



[ワシントン 14日 ロイター] - 違法なドローン(無人機)飛行の急増を受け、米国の上下両院で、特に空港付近におけるドローンの飛行を法的に規制しようとする動きが加速してきた。事情に詳しい関係筋が明らかにした。
米連邦航空局(FAA)は前週、民間航空機を含む有人機付近でのドローン目撃件数が急増しているとの報告を発表。米国で航空機のパイロットが目撃したドローンの数は、年初から8月9日までに650機を超えた。2014年は年間238機だった。このペースで持続すれば年末までに1100機程度になるとみられている。
議員らは、航空機が特に注意を要する離着陸時に無人機と衝突する事故が起きるのは時間の問題であり、大惨事を招きかねないと指摘している。 
法案の提出は早くても休会明けの2週間後になるとみられている。
関係筋によると、規制手段としては、違法な飛行をしているドローンを追跡・無力化する新技術のサポートや、操縦者に対する研修・飛行前の届け出・飛行中に当局が識別できるようトランスポンダーの搭載を義務付けることなどが検討されているという。
FAAのウエルタ長官は、議会の動きを歓迎する意向を表明。ドローンの違法飛行を行った操縦者に対し、罰金や禁錮刑など厳格な処罰を下す方針を示した。

2015年6月2日火曜日

Amazonのドローン配送特許出願について

どうなるのか楽しみだ。

http://blogos.com/article/114190/


日本では、いろいろな事件により、過剰な規制が懸念されているドローンですが、そのテクノロジーとしての可能性は否定できません。米Amazonがドローンで商品を配送する計画(Amazon Prime Air)を公表して世間を驚かせたのは記憶に新しい(イメージビデオ)ですが、4月30日にその関連の特許出願が公開されました(参照記事)。公開番号は20150120094です(まだGoogle Patent Searchに載っていないのでUSPTOのサイトにリンクを貼りました)。なお、公開されただけであってまだ特許化されたわけではありません。
ところで、上記のCNN記事ですが、”Amazon drone delivery proposal now patented”という修正前のタイトルがGoogleのキャッシュに残っており、CNN記者でも特許出願の公開と権利化がごっちゃになっている人がいるのだなあと思いました。
さて、特許出願の内容通りにサービスが実装されるとは限りませんが、特許出願の内容を見ることは、出願人(この場合はAmazon)がどのような具体的応用例を考えているのか、また、どのような技術を特許として独占しようとしているかを知る上での「ヒント」にはなり得ます。
基本的アイデアはドローンで荷物をピックアップして目的地で下ろすという単純なものです。ユーザーが”Bring It To Me”オプションを指定することで、ユーザーが今いる場所に荷物を届けてもらうことができます。さらに、いくつか興味深い付加的技術が開示されていますので、その一部をご紹介します。
1
複数のドローンをまとめて格納するための発着所のイメージです。現物があるなら見てみたいですね。
2
ユーザーのスマホ等のモバイル機器をドローンの発着場所指示に使うというアイデアです。ユーザーがモバイル機器をドローンを着陸させたい場所に置きます。モバイル機器はドローンの映像をカメラで撮影しながらドローンと無線でやり取りし、正確な着陸位置をコントロールします。たとえば、屋外にあるテーブル上などの安全な場所にドローンを着陸させることができます(ドローンがプールに着陸しちゃったりしたら大変ですからね)。なお、スマホの真上にドローンがのっかってしまわないようスマホのごく近くに着陸させるという実施例も記載されています。
権利化の観点から見てみるとクレーム1は次のようになっています。
1. A system for aerial delivery of items to a destination location, comprising:
a plurality of unmanned aerial vehicles, each of the plurality of unmanned aerial vehicles configured to aerially transport items;
an unmanned aerial vehicle management system, including:
a processor;
and a memory coupled to the processor and storing program instructions that when executed by the processor cause the processors to at least:
receive a request to deliver an item to a destination location;
and send to an unmanned aerial vehicle of the plurality of unmanned aerial vehicles, delivery parameters identifying a source location that includes the item and a destination location;
wherein the unmanned aerial vehicle, in response to receiving the delivery parameters, is further configured to at least:
navigate to the source location;
engage the item located at the source location;
navigate a navigation route to the destination location;
and disengage the item.
(抄訳)
空輸で荷物を運ぶ複数のUAV(ドローン)とドローン管理システムから成り、
前記ドローン管理システムは目的地に荷物を運ぶ要求を受け取って、要求のパラメーターをドローンに送信し、
前記ドローンは出荷地に向かって荷物を積み、目的地に向かって荷物を下ろすよう構成されている空輸配送システム。
意図的にだと思いますが、かなり範囲が広く、従属クレームでもあまり限定を加えていないので、このまま権利化するのはちょっと難しい(逆に言うと万一権利化されると他社への影響が大きい)のではないかと思います。USPTOからは特に審査結果は出ていないので、最終的な特許はどのようになるか(そもそも特許化され得るのか)は読みにくいところがあります。上記のスマホによる着陸位置制御は権利化できるかもしれません。
アメリカでもドローンの規制は厳しくなっていますので、Amazonが想定したサービスが今すぐに実現可能なわけではありません。しかし、消費者にとっての価値とリスクの天秤で魅力あるサービスとみなされれば普及することになるでしょう。日本でも事故を起こす可能性があるので絶対禁止という単純思考に基づいた規制は避けてもらいたいものです。

2015年5月29日金曜日

【遂に逮捕者も!】 ドローンはやっぱり危険!?あっという間に法案化

なんか、新しい法律ができるみたい。
中田さんに同意。面子をつぶされると政治家・官僚は早く動く。叩かれるのやだから。打たれ弱いのかな。

http://blogos.com/article/112939/

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(youtube動画はこちら https://youtu.be/GhnX4ERdigk )
ドローンの規制法案ができあがったそうです。
総理大臣官邸屋上にドローンが墜落しているのが見つかったのが4月22日のことです。そして自民党がドローンの規制法案を党内で決めたのが5月13日ですから、20日ちょっとで法案のベースができたことになります。ということに、ビックリされる方も世の中にいるのではないでしょうか?国会議員がやる気を出したら、法律もすぐ出来るんだと。
なぜこんなに早かったのでしょうか。もちろん、ドローンなるものをこのままにしておいたら大変なことになるなどいろいろ理屈はありますが、実のところ、「総理大臣官邸の警備を含めた警察体勢のメンツが潰れた」ということに尽きると思います。ですから、しっかり規制を作って、ドローン等を飛ばしたら、すぐに逮捕できる状況を作るしかなかったわけです。新しい技術ですから、その意味で対応する法がまだ出来ていなかったこともありますが、警察のメンツが潰れたから、早く法案を作ったと言っても過言ではありません。
なぜなら、同じような新しい犯罪「リベンジポルノ」や、私自身も被害に遭ったネット上での嘘・捏造等の被害への法案は「今後の技術の推移を見守りたい」などとダラダラしていて、進んでいません。今回の件は、国会議員が本気になったら、法案作成はすぐにできるという証拠だと言えます。
今回の規制法案は、「重要な施設」上に飛ばしてはいけないというもので、一年以下の懲役または50万円以下の罰金を科すということす。その「重要施設」とは、国会・議長公邸・最高裁・皇居そして総理大臣官邸などとのことですが、この「重要な」エリアを決めることは経験上、通常は簡単な話ではありません。私は衆議院議員の時に、「日本の重要な土地を外国人や反社会勢力が買えないよう規制する法案」を作ろうとしましたが、「重要な施設とはどうやって決めるのか?」と自民党などは言い続けて、全く進みませんでした。
「やる気を出せばなんでもできる」「面子がつぶれりゃさっさと動く」と。
今回はこういうことだったようです。

「ドローン空撮」で電波法違反? 機体を飛ばすときに注意すべき「法律問題」

私も海外無線を使おうとしたら・・・とみて、日本の電波法(というよりも、自由に使っていい電波の周波数帯)に引っかかることがわかり、購入をあきらめたことがあります。また、便利な無線通信キットを購入したら、無線LANと同じ周波数で研究室の電波をすべて落としたことがあります。気をつけよう。

http://blogos.com/article/113270/

「ドローン空撮」で電波法違反? 機体を飛ばすときに注意すべき「法律問題」
総務省関東総合通信局のホームページより 

マラソン大会を空撮するため、小型の無人飛行機「ドローン」に、無免許では使えない周波数帯の電波を発する送信機を取り付けたとして、東京都の映像撮影会社と社長が5月中旬、電波法違反の疑いで書類送検された。
報道によると、社長は昨年11月、神奈川県で開かれた「湘南国際マラソン」を撮影するため、カメラ付きドローンを飛ばした。その際、総務大臣の免許を得ないで、5.8ギガヘルツ帯の電波を使用する映像伝送用の「無線装置」を取り付けた疑いが持たれている。
警察の取り調べに対して、社長は「ほかの会社もドローンで空撮していたので、混信するリスクを避けるため一時的に使った」と話しているという。ドローンをめぐって「電波法違反」の疑いで摘発されたのは、全国初ということだ。今回のポイントや利用者が注意すべき点について、南部朋子弁護士に聞いた。

●無線の利用には、原則として、総務大臣の免許がいる

「電波法では、電波を送受信する無線設備を用いる場合、原則として、総務大臣の免許(無線局の開設の免許)が必要とされています。
無線局の開設というのは、無線設備を設置し、それを操作する人が電波を発射できる状態にすることです。
例外的に、発射する電波が著しく微弱な無線局や、電波法令で定める技術基準に適合する無線設備だけを使用し、無線局の目的や運用が特定されている無線局を開設する場合は、免許が不要です」
南部弁護士はこのように電波法について説明する。今回のケースはどうなのだろうか。
「電波を使って映像を伝送する無線機を利用することも、無線局の開設にあたります。今回のケースでは、おそらく、
(1)ドローンに取り付けて使用していた無線機が、日本の技術基準に適合していなかった
(2)その無線機を使って開設した無線局が、発射する電波が著しく微弱な無線局にも該当しなかった
ものと考えられます。ですから、無線局開設の免許が必要なのに、その免許を取得しないまま無線局を開設した疑いで摘発されたのでしょう」
無免許で無線局を開設した場合、どのような罰則があるのだろうか。
「不法無線局の開設行為については、電波法上、『1年以下の懲役または100万円以下の罰金』という罰則があります。会社の代表者などがおこなった不法無線局の開設に対しては、会社にも罰金刑が科せられます」

●並行輸入品や海外サイトから直接購入したドローンには注意

ドローンは、一般の人の間にも普及しつつある。気軽に使ってみたところ、法律違反と言われないためには、どんな点に注意すべきなのだろうか。
「海外と日本では、電波利用の規制が異なります。
たとえば、並行輸入品や海外サイトから直接購入したドローンは、電波法上の技術基準に適合していない可能性があります。いわゆる『技適マーク』がない状態です。
そのため、日本では使えないことがあります。また、技適マークのある製品でも、カスタマイズによって違法な改造品となり、使用できなくなることもありますので、注意が必要です」
ドローンをめぐっては、事故も多発している。報道によると、今回のケースでは、ドローンが墜落して、マラソン大会の関係者がプロペラで顔を切るケガを負ったという。
「ドローンの利用は、人身事故に発展するおそれがあります。利用する際は、誤操作や誤作動等による墜落リスクの存在を忘れずに、自分や第三者を傷つけることのないよう、慎重に行動していただきたいと思います」
南部弁護士はこのように警鐘を鳴らしていた。